年代物の畳にウズウズ|昭和初期以前の藁床を補修する

なんか毎年?年明けは、畳屋さんのフェイスブックを見ていると、手縫いで作る畳床の話が色々と流れてきてウズウズします。

年代物の研究だとか、一から新しく作るとか。本当に羨ましい話で、僕も参加させていただきたいなぁって、いつも思っているんです。

ウズウズしていたところに、年代物の畳がやってきた

で、ちょうどそんなウズウズの時に、やってきました。年代物の畳!

手縫いの畳床にしては、だいぶ粗く縫ってある部類ですが、正真正銘、昭和初期以前の畳ですね。

祖父が直した畳を、もう一度直す

因みに今回の畳は、先々代の祖父がこの2回ぐらい前に直している畳でした。

僕は祖父の仕事は全くわかりませんでしたが、親父が鑑定して気づきました。
流石ですね。

昔は畳が貴重で、別の部屋の畳を寸法調整して使い回したり、傷んだ部分をとことん直したりしながら、大切に使っていました。
最近では新しく作り変える方が早くて簡単なのですが、せっかく祖父が直した事のある畳君です。

後世まで乗本畳店の仕事を残すように、今回は補修をする事にしました。
まぁ、僕自身がウズウズしてたってのが大きいですが^_^

工房の作業台に載せた、全体に手を入れて補修してある年代物の畳床
コレは機械縫いの畳ですが、直し過ぎってくらい手が入っています。

「かん二郎」で畳床を縫い締める

で、せっかくなら近代的な?直し方にしようと思い、登場したのがお馴染み「かん二郎」。
一本糸でスイスイ縫えますが、失敗すると大きく後退します。

機械が届く位置は機械で縫って、かん二郎では畳の真ん中付近を縫います。
昔の職人さんに見られたら何て言われるんだろう?って思いながらも、だいぶ省略できても約30分。チクチクと縫い締めました。

結果、コンニャクのようにふにゃふにゃだった畳も、ピシッと腰が入って良い感じです。

先人の仕事から学ぶことばかり

その他にも、先人達の仕事に学ぶ事は本当に多いんです。
丈幅(たけはば)の継ぎ方や、藁による畳の角の立て方。

上手いなぁって、たっぷり勉強させていただきました。ありがとうございました!

藁をあてがって縫い直した、年代物の畳床の端のアップ
畳へたった部分には藁をあてがって縫い、端っこの藁が崩れて無くなった部分は畳表や藁を丁寧に縫い付けて、手間をかけて直してあります。
畳床の端に渡した木の部材と、昔の職人の手仕事が見える接写
僕もやり方は知ってるし、たまにやりますが、なんか昔の職人さんの小慣れた感が良いんです。憧れます。
切れ端を継いで大きくしてある、年代物の畳床の面
元は小さい畳でしたが、別の部屋に合わせるために、畳の切れ端を繋いで大きくして使ってあります。

半世紀以上の埃と格闘して

そして、半世紀以上積もったであろう埃とも格闘しながら、今日の仕事は終わりです。

半世紀以上の埃が積もった、補修前の年代物の畳床
半世紀以上の埃が積もった畳です。
埃を落として綺麗になった、補修後の年代物の畳床
綺麗にするにも限界がありますが、だいぶ綺麗になりました。

約20枚。正月早々、長い戦いが始まりました。
ちな、納期はなる早でってご依頼どす。