畳の研修会に行ってきました! vol.3 〜 畳表の未来を考える 〜

最終日は早朝から視察ツアーです。

①畳表の織機整備工場と畳表の糸問屋さん訪問。
正直和室が減ったと言うより、畳の部屋をわざわざ作った(残した)と言えるこの時代。
畳の価値が上がって、ウチは少数ながらも今まで以上に質の良い畳が売れているので、このまま品質重視の時代になって行けば良いと思っていました。
しかし、畳表の数が売れないと、縦糸を作る業者はお手上げで、織機整備も同じく部品やら何やらの数が出ないとやっていけない事を教えて頂きました。

②特注仕様で畳表を依頼している、い草農家さん訪問。
なかなか理解と対応が難しい問題ですが、如何に生産者さんの負担を減らして、且つ段取りの良い流通が出来ないかと前からずっと考えていました。
結論から言えば、『高級品のヒゲを綺麗に短くする』です。
ヒゲが短いと生産効率が上がって積んだ時、畳表の反りが軽減され、運送コストも軽減されてゴミも減る。更にはゴミになるはずのヒゲも商品になる。
コレ、まだ試験段階ですが、ホント良いんです。

③ディスカッションとオークション。
研修会場ではグランプリ覇者の平田君が畳を縫う隣で、畳業界の未来についてディスカッション。
平田君は相変わらずストイックな職人です!
ディスカッションでは、奇しくも事前に視察した現場が刺さりました。
そして メインイベントの品評会受賞畳表のオークション。
「全部買いたい!」と思いつつも、全国トップクラスの畳屋が集まるこの場では 1品競り落とすのがやっとでした。
いや〜 皆さん本当に目が肥えてる!

④畳職人 vs い草生産者 の意見交換!
最後は、畳表問屋さんに移動して、展示された大量の畳表を前に、 畳職人の僕 VS い草生産者の宮下さんでサシの意見交換会!
・「理想の畳表って、どうあるべきか?」
・「職人目線 vs 生産者目線の違いは?」
途中から研修終わりの畳屋さんに囲まれながら忖度も遠慮もなく意見をぶつけ合いました。
一歩間違えれば大喧嘩? になりそうな場面もありましたが、本音で語り合えることが何より大切なんです。
宮下さん、ありがとうございました!
突然無理に呼び出したにも関わらず、あの場で堂々と畳表バトルは衝撃的でした。
そういえば 今年も宮下さんは品評会で入賞!
おめでとうございます!!

帰路&研修を振り返って
行きも帰りも天候に悩まされましたが、なんとか無事帰還。
今回の研修も学びの連続 で、本当に刺激的な4日間でした!
何より畳業界の未来を語る前に、本気で自社業の繁盛も真剣に考えないといけないと痛感しました。
この貴重な経験に関わってくださった皆様、僕のわがままに付き合ってくれた仲間たち、特に道中の運転をして頂いた福田さん、神原さん、澤畠さん、吉谷さん、本当にありがとうございました!
これからも、畳の未来を全力で考えながら楽しんでいきます!